2011/01/04

謹賀新年

あけましておめでとうございます。 今年も、よろしくお願いします。

旧年は、「私たち国民は、政権交代を望む場合には、つぎの政権交代も考えに入れたうえで投票しないといけない」、ことを思い知らされた1年でした。

力量、センスのないトップを抱えるということは、企業だけでなく、国政も“悲惨”という意味では同じだ、ということですね・・・・。

アメリカでは、ブッシュ政権時代に通った期限立法で、2010年1年だけ遺産税が廃止されました。

(アメリカの遺産税はわが国の相続税の相当します。アメリカの場合は、故人【被相続人】が納税義務を負っています。ですから、相続人は、税引後の残りを相続するかたちになっているわけです。)

ところが、オバマ政権になって、昨年7月の議会で、時限立法の恒久化法案が否決されました。その結果、2011年1月1日から、最高税率55%で遺産税は復活しました。

共和党から民主党への政権交代!! 結果、こんなに税制も変わるわけです。その善し悪しは別として、本物の政治主導とは、こんなものかも知れません。

これが、わが国に政権交代では、与党も野党も、金太郎あめみたいに消費税増税、共通番号万歳路線です。つまり、お役人が決めた線路、あるいはお役所が喜ぶ線路しか走れない、というのが、現実です。

国のトップが、いきなり消費税10%とか言い出す始末です。大企業に法人減税・個人に増税したうえで、次に消費税10%にしたら、転嫁できない中小企業はバタバタ潰れるでしょう。雇用は益々悪化するのは必至です。大企業、さらには大企業で正社員として働く人たちはそれでも構わないのかも知れませんが・・・・。

「国の財政状態が悪い?」とは言っても、その主な原因はムダ遣い。お役人と政治家がそうしたんでしょう・・・・。このまま増税したらお役人が高笑い・・・・また、責任のない国民・中小企業が苦しむだけです。

この辺は、一心不乱に「法人減税、消費税増税」「共通番号万歳」のお題目を唱える大企業のPR新聞みたいになってしまっている経済紙のあり方も今一度検証する必要があると思います。

また、政府税調の委員とか役所御用達になっている大新聞の論説委員とか何とか主幹とかの身の置き方を問う必要がありそうです。国のお役人とのつきあいの中で、お役人に引き込まれてしまって、記事を書くようになってしまうきらいが余りに強いからです。

それから、若手の新聞記者の分析能力が弱いのに加え、権力と戦わない、事なかれ主義がまん延していることも問題です。・・・昨年のことですが、以前何度か取材に来ていた記者が、「事なかれ主義、勝手に自主規制、大本営発表を鵜呑みそのまま掲載し、ジャーナリスト魂をなくした上司にウンザリ・・・辞めて留学することにした・・」と報告にきました。

いまの与党のサラリーマン化した若い議員とかを見て失望しているなか、しっかりした若い新聞人もいる、と感心しました。

ネットを介したメディアの力量が増しています。政府の委員やって偉くなったとでも勘違いしている大新聞の論説担当者とかを見ていると、メディア魂をなくし、自分で自分の首を絞めているのでは、と感じてしまいますが・・・・・。

政治とか既存のメディアには期待できないですから、私たち国民は自分の力で、「底」から這い上がるしかない1年になるかもしれません。

住基ネットとか「国民監視ツール導入」に反対する団体の皆さん、“ぶれない、逃げない、あきらめない”で、果敢に「共通番号〔国民総背番号制〕」、「国民ID制〔国民皆登録証携行制〕」導入反対に取り組みましょう。

PIJ事務局

2011年元旦