2009/05/29

政府の社会保障カード検討会09.04.30報告書

 09年4月30日に、厚労省の社会保障カード(仮称)検討会報告書(以下「4.30検討会報告書」が、HPに掲載された。http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2009/04/s0430-4.html

 社会保障カード検討会や、政府の安心社会実現会議などが練っている“国家像”は、国の役所主導で、全国民+居住外国人全員に背番号(安心保障番号?)をつけて、あらゆる個人情報を多様なデータベースに分散集約管理することによる、「プライバシーを公有化する」役所社会主義構想。また、各人に国発行のIC仕様の身分証明書(安心保障カード?)を携行させて、各人の所在を確認できるデータ監視国家構想。

 4.30検討会報告書では、背番号を使って国民のプライバシーを徹底管理・公有化し、各人にICカードを交付することにより、官民の膨大な数のデータベースに分散集約管理された自分の情報が入手しやすくなる?、背番号とICカードで、ワンストップサービスが可能になる? 等々がうたい文句。

 「国民電子私書箱」構想?? これは、社会保障関連情報や納税情報、健康情報、さらにはエスカレートして預金額から保有財産まで「箱」に入れられた自分のプライバシーは、管理者(Big Brother)に筒抜け・・・・・になる仕組みではないか?? 官憲は、「箱」に刑事訴訟法197条2項、279条に基づく捜査のための“照会”をする時代がやってくる??【4.30検討会報告書がいう、「プライバシー侵害等への不安を極力解消しつつ・・・」??・・・・プライバシーは、各個人の財産なはずだが・・・、国家が各人のプライバシーを管理するなど、本末転倒!!】

 4.30検討会報告書では、背番号(安心保障番号?)が格納されたICカードは、誰も逃げられない健康保険証として、おぎゃ〜と生まれたときに全員に発行(出生番号カード発行方式)。市区町村は、交付するだけ。(住基カードのように、本人の任意申請で、市区町村が発行する権限をもつのとは異なる。)【4.30検討会報告書がいう、「国と地方団体fが対等に協議し、一体となって推進できる体制の整備」??・・・など丸でウソ。隷従させる体勢の整備!! が本音】

 保険証を「人質」に、赤ん坊から年寄りまで全員に「国民登録証」を発行する。国家発行の“国内版パスポート”、“現代版電子通行手形”がないと、“電子関所”を通過できないシステム。【4.30検討会報告書がいう、「世界で最も先進的な“あなただけ”の電子政府の実現」??・・・・など役人の勝手な思い込み。全員が生まれてから死ぬまで通行手形を持ち歩かされるデータ監視国家の実現!! が本音】

 自民党、それに「自由」に欠ける民主党が、こうした構想に大賛成・・・・・!! 

 こんな国主導の構想を発表していながら、いまだ住基カードに血税を投じることを強要し、IT企業を潤している総務省の姿勢も、参加自治体からすれば、解せまい!!

 問題だらけの「4.30検討会報告書」!!    反住基ネット連絡会が6月13日(水)PM6:30〜「4.30検討会報告書を読む」集会を開く。JR飯田橋【水道橋駅方向出口】徒歩7分「東京しごとセンター」(東京都千代田区飯田橋3−10−3 5Fセミナー室) 参加費 500円(申込み不要)。時間のある人は、参加して、勉強しよう。

                         Big Brother