2012/07/06

「元国税庁長官に脱税疑惑」の記事

週刊朝日2012年7月13日号には「元国税庁長官に脱税疑惑」の記事が掲載されています。この官僚とは、当時国税庁長官であった大武健一郎氏です。彼の妻の告発をもとにした記事です。

この御仁は、退任後、会計ソフト会社TKC(税理士など会員1万人超)の会長におさまっていました。「租税正義」とか口にしていただけに、脱税問題に加えて、女性問題でのだらしのなさ、みかじめ料を求め渡りを繰り返す、倫理観ゼロの姿には驚きです。

「納税者権利憲章は要らない、消費増税や国民背番号導入万歳」と叫び、TKCを役所の別働隊のような組織につくりかえ、引っ張ってきた人物です(この記事を契機に7月4日にTKC会長辞任)。こんな悪代官のような人物にすがって企業活動の拡大をねらうTKCの創業者一族も、どうかしていると思います。従業者や会員がかわいそうです。TKCは、企業倫理そのものが問われていると思います。

TKCは、税理士とかに「コンプライアンス」を説く前に、自らのコンプライアンスについて世に問うべきでしょう。

この大武という御仁は、河村たかし氏が天下り税理士問題を国会で追求していたときに、河村氏周辺に一斉に税務調査をかけた張本人でもあります。(団体献金を受け取っていない清貧な河村氏ですから、何も出てきませんでしたが・・・)

 この記事を読んだPIJ会員の税理士から、次のようなコメントをいただきました。

「国税幹部も腐りきっているようです。財務省は謝罪をしないのでしょうが、国民に対する背信です。世の中の大部分は欲で動いているのが実情でしょうね。このような人物を会長に迎えるTKCも同様な体質と推測します。税に関する仕事に携わっている者として残念です。」

                                            PIJ事務局